■ パッキン取替水栓編
洗面所や台所、それにお風呂や庭の蛇口など、比較的簡単な構造の水栓についてパッキンの取替手順をご説明いたします。くれぐれも自己責任でお試しください。
水栓コマ(ケレップ)の取替
最近特殊な形状の水栓コマを使った水栓や、水栓コマを使っていない水栓などが普及していますが、 ここでは基本的な構造の水栓のみ扱います。 横水栓、立水栓、自在水栓、横形自在水栓、2ハンドル式湯水混合水栓などがそれに当たります。 3角ハンドルが付いた物、樹脂製ハンドルが付いた物、レバー状のハンドルが付いた物など様々ですが、 基本的な構造は同じです。
写真の水栓コマは、上が通常のコマ、左が全面ゴムのキスコマ、右が静音コマ、下が節水コマ。
手順1:元栓を止めます。
この作業は必ず元栓を止めて[1]から行ってください。元栓を止め終えたらどこかの水栓を開けてみて、水が止まっていることを確認してください。 元栓を止めないでこの作業をすると大変なことになりますので、くれぐれもお忘れ無く。
手順2:古い水栓コマを取り外します。
三角ハンドルの場合が一番簡単で、先ずハンドルの付け根の袋ナットをモンキーレンチ[2]などで反時計方向に回して緩めます。 少し緩めば後は手で回すことが出来ますので、袋ナットをほどきながらハンドルを開ける方向へ本体からはずれるまで回します。
樹脂製ハンドルの場合は最初に樹脂製ハンドルを外します。ハンドル上部に付いているキャップを先の細いカッターナイフなどで注意深く取り外します。 キャップがとれるとハンドルを取り付けているビスが見えますので、ドライバーを使って反時計方向に回しながら抜き取ります。 ハンドルを抜くと袋ナットが見えてきます。樹脂製ハンドルが固着していてはずれにくい時は、ボロ切れなどを当てて、下から軽くハンマーなどで叩くと抜けやすくなります。
ハンドル部分を取り外すと、水栓コマは本体側に残ります。これをラジオペンチなどの先の細い工具で挟みとります。 まれに、水栓コマがスピンドル部にくっついてきますが少しひねってやるとはずれます。
水栓コマのパッキン部分を見ると丸い輪状の溝ができているはずです。本体側の凸部の方が付いているわけです。 この本体側の凸部を本本体を覗くか、指で触るなどして点検します。パッキンの当たる凸部に傷やへこみ、または腐食部があると水栓コマを新しいものに替えても、またすぐに漏れ出します。 本体側が傷んでいたら水栓の取替をお勧めします。
手順3:新しい水栓コマを取り付けます。
新しい水栓コマを取り外したスピンドル側に差し込んで、手を添えながら本体側にはめ込み引っかかりのないことを確認しながらスピンドルをねじ込みます。 袋ナットを手でいっぱいまで締め込みます。
手順4:元栓をあけ確認します。
ここで元栓をあけます。少し早い気もしますが開けておいて、次のことを確認しながら調整します。 水栓を開閉してみて、ハンドルの堅さが適正かどうか確認する。次にハンドルの付け根の袋ナット部分から水漏れがないか確認する。 この両方を確認しながら少しずつ袋ナットを締め付けて行きます。ハンドルの堅さと水漏れが起きないバランスがとれた場所を探し調整すれば完成です。
樹脂製ハンドルの場合は、上記の確認をハンドルを差し込んだだけの状態で行い、調整が済んだら外すときの逆の手順で取り付ければ完成です。
ハンドル付け根パッキンの取替
この修理は元栓を止めなくてもできる修理です。上記「水栓コマの取替、手順4」を試してみてどうしても水漏れが止まらないときやハンドルが堅くなり過ぎるときにパッキンを交換します。 この作業では3角ハンドルのときでもハンドルを外す必要があります。
手順1:ハンドルをはずします。
ハンドルを外します。3角ハンドルの場合やレバー式ハンドルの場合などはハンドル上部にハンドル固定ビスが見えていることが大半です。 プライヤーやペンチなどを使ってハンドルを片手で押さえ、ビスを反時計方向に回して取り外します。堅くてはずれにくい時はボロ切れなどを当てて軽く叩きます。 樹脂製ハンドルの場合は、上記「水栓コマの取替、手順2」を参考にしてください。
手順2:パッキンを取り替えます。
ハンドルがはずれたら次は袋ナットをスパナかモンキーレンチで反時計方向に回して外してしまいます。 袋ナットは通常6角形をしていますが樹脂製ハンドルの製品ではギザギザの付いた円形の場合があります、 そのときはプライヤーかウォーターポンププライヤーで外してください。 ここまで来るとパッキンが見えているはずです、スピンドルの軸に沿って抜き取ってください。
新しいパッキンを軸に沿ってはめ込みますが、軸からの水漏れを防ぐのが目的ですからパッキンの軸付近には本体側に向かって切れ込みがあり、 薄いヒダが軸に張り付くように止水します。パッキンをはめ込むときはこの薄いヒダがめくれ返らないように注意しながら行ってください。 このパッキンの生命線です。
手順3:ハンドルを取り付けます。
きちっとはめ込んだことを確認したら袋ナットを締め込みます。このときも手でいっぱいまで締め込んだら、ハンドルを取り付けて水を出しながら調整します。 ハンドルが堅くなり過ぎないように、水が漏れないように、バランスのとれたところで修理は完了です。 しばらく使ってみて水がにじんでくるようなら、先ほどと同じ手順で調整します。 手順1の反対の容量でハンドルを取り付ければ完成です。
スパウトの付け根パッキンの取替
この修理も元栓を止めなくてもできる修理です。「止水栓を止めなくてもできる修理」のコーナーでも少し紹介していますので、参考にしてください。 この手順に従えばスパウト自体の取替も簡単です。スパウトを買ってくると、スパウト本体、袋ナット、割座金、Uパッキンがセットになっています。
手順1:スパウトを外します。
スパウトも通常6角形の袋ナットで取り付けられています。最近の湯水混合水栓などではワンタッチで取り付けられるものもありますが、基本的な構造は同じです。 袋ナットをスパナかモンキーレンチなどでゆるめて外します。これだけで簡単にスパウトがはずれます。 このときパッキンだけが水栓本体側に残ってしまうのが常ですから、パッキンが付いてこなくてもあわてず、水栓の本体側を見てください。 かなりこびりついていると思いますが手で簡単にはずれるはずです。水栓本体の中に何も残っていないことを確認してください。
手順2:パッキンを取り替えます。
本体に残っていたか、もしくはスパウトに付いてきたパッキンを取り除き新しいパッキンを水栓本体側に取り付けます。 このとき間違ってもスパウト側にパッキンを取り付けないでください。また、パッキンには向きがありますので注意が必要です。 スパウト付け根のパッキンはU字形をしていて、切れている側が水栓本体側になります。少し考えるとわかるのですが、水圧が掛かると開くようになっていて、 スパウトを締め付けるように止水します。
手順3:スパウトを取り付けます。
パッキンを水栓本体側に確実に取り付けたら、手元には割座金と袋ナットの付いたスパウトが残るはずです。 手順1の反対の容量で取り付けます。スパウトを差し込んでいくと割座金も本体に入り込みます。 メーカーによっては割座金の半分だけ本体側に入って、そこで止まるようにつばの付いた割座金を採用している場合もあります。 パッキンを一緒に押し込まないように注意しながら差し込めたら、袋ナットで締め付けます。 この袋ナットはハンドル部と違い、確実に堅くなるまで締め付けます。スパウトが軽く動くことと水漏れのないことを確認すれば完成です。